チョコレートについて

Bean to Bar(ビーントゥバー)って、どんなチョコレート?

Bean to Bar(豆から板チョコへ)とは、カカオ豆の仕入れから、焙煎、練り上げ、板チョコレートにするまでの全工程を、一つのメーカーが一貫して手掛ける製法のことです。

一般的なチョコレートメーカーは中間原料(カカオマスなど)を購入して製造することが多いのですが、Bean to Barでは「豆」からすべて手づくりします。

「フルーティーさを残したいから低温で短時間

「香ばしさを強く出したいから中温でじっくり

秒単位、1℃単位で温度と時間を調整し、狙った風味を正確に引き出すのはいつも真剣勝負です。

単一産地のカカオ豆は一つとして同じものがありません。職人はまず、カカオ豆の水分量や香り、粒の大きさを徹底的に確認し、その日の豆の状態を把握します。

カカオ豆の皮や芯を取り除く作業。これが結構、大きい仕事です。雑味を入れないようにしたいため、結局最後は手作業にになります。

カカオを細かく練り上げるコンチングの工程でも、「舌触り」「風味の変化」を逃しません。30時間ほど石臼で混ぜることで、カカオのえぐみが消え、まろやかさと香りが最大限に高まります。

ご近所農家さんの市場には出回りにくい「規格外品」、形が不揃いであったり、少しの傷がある果実の中にも、味や栄養価においては、何ら劣ることのない素晴らしい恵みが詰まっています。元シェフである私は、フードロスを生まないという想いのもと、金柑は芳醇なコンポートに、いちごは旨味が凝縮されたドライフルーツへと、それぞれの素材が持つ最高の風味を最大限に引き出す加工を楽しませていただいています。

カカオの奥深い味わいの中に、日本の農産物の豊かな香りと、生産者様への感謝と尊敬を込めて。チョコレートの新しい感動体験をお届けできますように。

どうぞ、ワインやコーヒーを味わうように、産地や製造工程に思いを馳せながら、この特別なBean to Barチョコレートで心豊かなひとときをお過ごしいただければ幸いです。